平成18年度一般会計予算に対する反対討論
この予算では、国の税制改正に伴い、個人市民税が1億1500万円と大幅な増額が見込まれているにもかかわらず、三位一体の改革の名の下に交付税や交付金、補助金が大幅に減額され、歳入総額では平成17年に比べ4億2000万円減額しています。それによって、ただでさえ合併に伴う財政の困難さが増している上にさらに追い討ちをかけられ、住民サービスを低下させざるを得なくなっています。これは、小泉内閣が進める三位一体の改革が、地方にとって住民いじめ以外の何物でもない事を如実に物語っています。
まず少子化対策、定住化対策では、国の基準に準じて児童手当が増額、学童保育の拡充などがされたものの保育料の第2子完全無料化が見送られ、出産祝い金も据え置かれています。定住化に欠かせない公営住宅は老朽化が進んでいるにもかかわらず建設方針がありません。若者向けの家賃補助、公約にもあった在来線を使った遠距離通学の高校生への交通費補助も見送られました。財政が厳しいことを理由に従来の枠を超えない施策をいくら行っても少子化対策、定住化対策に成果を期待することはできません。
また、介護保険制度の改定により、要介護者のサービスの低下、保険料の値上げが行われています。外出支援、家事援助が制限され、特別養護老人ホームの待機者は市内で128名あり、負担が増えたのにサービスが低下したり、必要なサービスが受けられない状態が続いていきます。障害者自立支援法では、共同作業所で働く障害者からも原則1割の自己負担を徴収し、障害者の生活を圧迫していきます。こんな中にあっても財政難を理由に、横だし上乗せの市の独自の支援策はほとんどありません。せめてもの高齢者祝い金も600万円の減額となっており、障害者、高齢者など社会的弱者に冷たいものとなっています。社会的弱者に冷たい政治は、すべての市民に冷たい市政となっていくのではないでしょうか。
合併に伴うさまざまな矛盾の中で、公民館活動や、自治会活動、一斉清掃などで一律に予算がカットされ機械的配分となっています。地域の実情や歴史を度外視してのこうした対応は、市民の自治意識やボランティア活動などにも悪影響を与えかねません。行政と協力して地域を良くしていこうという善意を地域住民に発揮してもらうには、その歴史的経緯を把握し実情に即した対応も必要です。配慮に欠けた一律化は、自治会、公民館軽視のそしりを免れないものと思われます。
農業の分野では、国の進める担い手対策は大規模農家と小規模農家を差別するものであり、家族経営の基盤が崩され、これまで南あわじ地域で進めてきた専業、兼業ともに農家の仲間として協力し地域を守ってきた良き伝統を破壊するものです。地力をつけるための良質堆肥の購入補助も削減され、地域営農を困難にしています。後継者育成のための予算もなく全国有数の野菜産地にふさわしい予算措置がほとんど見受けられません。
新しい雇用確保の場としての企業団地も買い手がつかず、借金返済の見通しが立っていません。本年度で6億円分売却してもなお借金返済に9億3000万円不足するという大変な状況です。西路団地、みどりヶ丘団地も付加価値を加え、魅力ある住宅地として販売する 努力が求められます。今年度足湯がスタートします。肝心の地元福良での理解が進まず行き先に暗雲が立ち込めています。
消防費の中に防災タワーの調査設計予算が300万円盛り込まれています。建設予定地を陸の港か西淡三原インターの近くとしていますが人家の少ない土地に防災機能を持たせる施設がどうしても必要な施設がが問われます。防災のシンボルとして観光名所に売り込むつもりでしょうか。市民の多くは必要性を感じないと思います。建設コスト、ランニングコストの概算も示さずに調査設計費用だけが決まるというのには違和感があり、この防災タワーは経費削減を言いながら、無駄使いの典型です。
少子化対策をいいながら、少人数学級の実現や、プレハブ校舎の改善には不熱心なのはどうしてでしょうか。広田小学校では、平成16年度に美術教室がプレハブとなり、夏の暑さ、冬の寒さが一段と厳しい教室となっています。プレハブ教室改善の声には平成19年度が児童のピークとなりその成り行きを待たないとできないとのことでしたが、10年先を見ても、40人以下の学年が考えらない広田小学校では本来仮設であるべきプレハブ教室が10年を越えて使われる可能性が出ているにもかかわらず、予算措置がされていません。
また、このように財政が厳しい中で、さらに新庁舎建設への動きを早めています。
以上のことから、合併後の厳しい財政といいながら、削るべきものを削らず、住民サービス、高齢者、障害者などの社会的弱者への支援をせず、子育て支援、定住化促進でも有効な手立てに乏しく、さらに防災対策では急ぐべきは津波、高潮、洪水対策であるにもかかわらず、不必要な防災タワーの調査設計費用に市民の税金を投入しようとする平成18年度一般会計予算に反対します。
議員諸兄に置かれましては、以上の理由をご賢察ご理解いただき本予算案に反対されることを訴え討論といたします。